もうすぐ父の日ですね。
この日は父親になったことを、いっぱい喜んでほしいです。パパ達は子どもからの贈り物を楽しみにしているかもしれませんが、子どもたちはパパとの時間を楽しみにしています。パパにお膝の上で絵本を読んでもらう時間は、子どもにとってかけがえのない時間です。
今月は『おとうさん』と読んでほしい絵本を我が家の本棚から紹介します。
◆ おとうさんがおとうさんになった日
作: 長野ヒデ子 出版社:童心社
『おかあさんがおかあさんになった日』のおとうさん編です。3人目の子どもを自宅出産で迎える家族のお話。「おとうさんはいつおとうさんになったの?」と子ども達に聞かれてあれこれ考えるおとうさん。
「おとうさんがおとうさんになった日って、まぶしいんだ。ふるえるんだ。いつものけしきが かがやいてみえるんだ。なんだかくすぐったいんだ。そして、なんだか ふしぎなちからが わいてくるんだ」新しい命を迎える大きな喜びが伝わる感動の絵本です。
◆ おとうさん あそぼう
作: わたなべ しげお 絵:大友やすお
出版社:福音館書店
「パパあそぼう!」と言われても、どんな遊びをしていいのかわからないパパにぜひ読んでいただきたい一冊です。
「たかい たかい!」「かたぐるま」「おんぶ」など、ママとは違うダイナミックなスキンシップやふれあい遊びで、子ども達も大満足。この本を読んだ後は、きっと自然に遊んでいますよ。
他にも、くまくんの絵本シリーズ「おふろだ おふろだ!」もおすすめです。おとうさんくまとぼくとの素敵なお風呂タイムが描かれています。お風呂の時間は、スキンシップをする絶好の機会ですので、ぜひ読んでみてください。
◆とうさん まいご(しかけえほん)
作: 五味太郎 出版社:偕成社
言葉のくりかえしやしかけが楽しい五味太郎さんの絵本は、個性的な絵やデザイン、色使いで、子どもだけでなく大人のファンも多いです。
「とうさん まいご」は、お父さんとデパートに行ったときの出来事が描かれています。ぼくがおもちゃを研究しているうちに……とうさんが迷子!?大変、探しに行かないと!あの人かな?この人かな?しかけページをめくるごとに、立派すぎたり、雰囲気が違ったり…….さて、ぼくはとうさんに無事に会えたかな?ユーモアあふれる絵本です。
◆ ねんねだよ ちびかいじゅう !
作:マリオ・ラモ 訳:原光枝
出版社 平凡社
小さな子どもを寝かせるのは一苦労。そんな時にはパパの出番です。「ねんねだよ ちびかいじゅう!」は、フランスで人気の絵本。この絵本のかいじゅうはきみかな?こんなパパいませんか?毎夜くりひろげられる、ちび怪獣とパパの物語です。パパがぜひ読んであげてほしい絵本です。
◆ おやすみなさい フランシス
作:ラッセル・ホーバン 絵: ガース・ウィリアムズ 訳: まつおか きょうこ 出版社 福音館書店
こちらも、なかなか眠れない子どもの心に寄り添う絵本です。時計が夜の7時を知らせると、フランシスの寝る時間です。まずミルクを飲み、おやすみのキスをして、ベッドに入ります。ところが、ちっとも眠くなりません。そのうちに、部屋の中に何かが出てくるんじゃないか!カーテンが揺れている!とその度に、お父さんとお母さんのところへ。もう一度キスをしてもらいふとんに入りますが、やっぱり眠ることができません。お父さんが、フランシスの投げかける質問に眠くてもこたえる対話がとても素敵です。フランシスが眠れますように。
◆きいて きいて
作:絵 たかぎ ちず 出版社:長崎出版
「おとうさ~ん」きょうもはるくんのこえが ゆうぐれのほいくえんにひびきわたります。「きいて!きいて!!きょうね。ぼくね むしつかまえたんだ」
この絵本はシングルパパと男の子の日常会話のものがたり。
『こどもの「きいて!」はいつの時代も永遠に不滅です。「きいてきいて」と言われているうちが花ということを肝に銘じて、時間がなくても子どもの「きいて」に耳を傾けるべきかもしれません』というあとがきの言葉が心にズンと響きます。
お父さんたちも『今』を大切にして、子ども達との対話を大事にしてくださいね。